
「心のバリアフリー」は2020年のパラリンピック競技大会を契機に、ユニバーサルデザイン2020行動計画において国民の意識やそれに基づくコミュニケーション等個人の行動に向けて働きかける取組みのことです。
「心のバリアフリー」とは
ユニバーサルデザイン2020行動計画で取り組む「心のバリアフリー」とは、様々な心身の特性や考え方を持つすべての人々が、相互に理解を深めようとコミュニケーションをとり、支え合うことである。そのためには、一人一人が具体的な行動を起こし継続することが必要である。各人がこの「心のバリアフリー」を体現するためのポイントは以下の3点である。
- 障害のある人への社会的障壁を取り除くのは社会の責務であるという「障害の社会モデル」を理解すること。
- 障害のある人(及びその家族)への差別(不当な差別的取扱い及び合理的配慮の不提供)を行わないよう徹底すること。
- 自分とは異なる条件を持つ多様な他者とコミュニケーションを取る力を養い、すべての人が抱える困難や痛みを想像し共感する力を培うこと。
心のバリアとは
そもそもここで言われているバリアとは、生活の中で不便を感じたり、様々な活動をしようとするときに障壁になっていることです。私たちが暮らす社会の中には様々な人がいます。そしてほとんどの人たちは不便でもなんでもないと思っていることでも、少数の人たちにとっては不便さや困難さを生むバリアとして存在しています。
このバリアには建物や道路などの物理的なバリア、社会のルール、制度によって、障害のある人が能力以前の段階で機会の均等を奪われる制度的なバリア、情報の伝え方が不十分であるために、必要な情報が平等に得られない文化・情報面でのバリア、そして偏見や差別、無関心などの障害のある人を受け入れない意識上のバリアなどがあります。
意識と行動でバリアをなくそう!
まずは私たちが、平等な社会参加の機会が確保されず、差別を受けている人がいることに気づくことが「心のバリアフリー」の第一歩です。
しかし障害のある人が、常に支援を必要としている、受ける側という立場などの偏見や思い込みがあることで、バリアが作り出されます。
バリアを感じている人の身になって考え、行動を起こすことこそが「心のバリアフリー」です。