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ひょっとして発達障害かも?当社専属保健師が解説、発達障害の特性とは

ひょっとして発達障害かも?当社専属保健師が解説、発達障害の特性とは

 

■CHECK POINT!

①発達障害とは?
②どんな特性がある?
③もしかして発達障害?と思ったら

発達障害、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒に特徴がある状態です。そのため、養育者が育児の悩みを抱えたり、子供が生きづらさを感じたりすることもあります。今回は発達障害について当社専属の保健師がご紹介いたします!

 


発達障害とは?

生まれつきの特性です。発達障害には、

①自閉症スペクトラム 
②注意欠如・多動症(ADHD)
③学習症(学習障害LD)
④チック症 
⑤吃音

などが含まれます。生まれつき脳の働き方に違いがあるという点が共通しています。同じ障害名でも特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害を合わせ持ったりすることもあります。

自閉症スペクトラム症
コミュニケーションの場面で、言葉や視線、表情、身振り等を用いて相互にやり取りをしたり、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを読み取ったりすることが苦手です。また、特定のことに強い関心を持っていたり、こだわりが強かったりします。また、感覚の過敏さを、持ち合わせている場合もあります。

②注意欠如・多動症(ADHD)
発達年齢に比べて、落ち着きがなく、待てない(多動性―衝動性)、注意が持続しにくい、作業にミスが多い(不注意)といった特性があります。多動性―衝動性と不注意の両方が認められる場合も、いずれか一方が認められる場合もあります。

③学習障害(LD)
全般的な知的発達には問題がないのに、読む、書く、計算するなど特定の学習のみに困難が認められる状態をいいます。

④チック症
チックは、思わず起こってしまう素早い体の動きや発声です。瞬きや咳払いなどの運動チックや音声チックが一時的に現れることは多くの子供にあることで、そっと経過をみておいてよいものです。しかし、様々な運動チックや音声チックが1年以上ににわたり強く持続し、日常生活に支障をきたすほどになることもあり、その場合トゥレット症候群とよばれます。

⑤吃音
滑らかに話すことができない状態をいいます。音を繰り返したり、音が伸びたり、なかなか話しだせないといった、様々な症状があります。

出典:厚生労働省 こころの病気を知る 発達障害

■もしかして発達障害かも…?

自分自身でも、少しADHDっぽいな?とかこだわりがあるな?などと思うこともあるかと思いますが、周りの人に、発達障害かも?と思う人がいたら…、どう対応しますか?

世の中には、発達障害なのにほかの病気と診断されて長く治療を受けている方もいらっしゃいます。また、ADHDも自閉症スペクトラム障害も、うつ病などのほかの疾患を併発しやすいことに加え、ほかの疾患との症状面での重なりが大きいため、両者の関係を正しく評価することは必ずしも容易ではありません。本人が、ひょっとして発達障害かもしれないと思って専門外来の受診をするのか?周りの人が、早めに気づいて専門外来を受診させるのか?症状が慢性化してなかなか改善が見られない場合、一度、発達障害の専門医を受診してもいいかもしれません。

発達障害があっても、本人や家族・周囲の人が特性に応じた日常生活や学校・職場での過ごし方を工夫することで、持っている力を生かしやすくなったり、日常生活の困難を軽減させたりすることができます。

 引用文献:岩波 明 発達障害(文春新書)2017


 

■ 執筆 ■
小岩 統子

こいわ とうこ
株式会社ヴェリタスジャパン
産業医ラボ.com専属保健師

臨床にてICU・内科・訪問看護を5年ほど経験したのち、
健康保険組合・企業などにて13年間産業保健師として活躍。
現在は、当運営会社 株式会社ヴェリタスジャパンに入社し、
産業医ラボ.comの専属保健師として活躍している。

 

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