
アドバイスを受けるのが目的ではない!?
「カウンセリングを受ける意味とは」
産業医ラボ.com専属精神保健福祉士が解説
皆さんはカウンセリングと聞くとどんなイメージを抱くでしょうか?
カウンセラーから色々と質問をされて、自分の悩みを打ち明け、悩みを解消するためのアドバイスを教えてもらう…というようなイメージの方が多いかもしれません。今回のコラムでは、カウンセリングを受ける意味や取り組み方などを当社専属の精神保健福祉士が解説します!
■カウンセリングって?
カウンセリングとは、専門的な知識や技術を持ったカウンセラーが相談者の悩みや不安を傾聴し、対話やサポートを通して、相談者本人が主体的に悩みや不安の解決を目指すことです。
ここで重要なのは、「相談者本人が解決を目指す」ことであり、カウンセラーはあくまで伴走者のため解決方法を「教える」のではなく、悩んでいる相談者と一緒に「考える」という姿勢です。
もちろんカウンセリング技法や心理療法によっては積極的に指導を行うことがありますが、「これをしたら治ります」や「これをしてはいけません」などのアドバイスをカウンセラーが伝えることはありません。(厳密にはカウンセリングと心理療法は別のものになります。)
■カウンセリングを受ける意味とは
「解決方法を教えてもらえないのにカウンセリングを受ける意味があるの?」と思われるでしょう。
カウンセリングを受ける意味は決して、問題の解決方法を教えてもらうことではありません。
カウンセリングを受ける一つ目の意味は、第三者から理解を得ることです。
カウンセラーは相談者のどのような相談内容でも話しを遮ったり否定したりすることなく、常に受容的・共感的な態度で受け止めます。それまで抱えていた悩みや不安を誰かに打ち明けられなかったり、話しても理解してもらえなかった人にとっては、「誰かに理解してもらえた」という経験から安心感や安堵感を得られ、前向きに問題解決に向けて取り組むきっかけになります。
二つ目の意味は、悩みや不安の根本的な原因を自身で気付けることです。
今抱えている悩みや不安、心の状態を自分の言葉でカウンセラーに伝えることで、自分自身を客観視できたり、物事の整理がつけられたりと自己理解が進みます。自己理解が高まると自分の考え方や行動を少しずつ修正していくことでき、現状をより良い方向に導くことができるのです。
■即効性は求めない
上記で述べたようにカウンセリングは、カウンセラーから解決方法を教えてもらうのではなく、自分自身で悩みの原因に気付き、解決に向けて取り組んでいくため、たった1回で悩みを解決することは難しく、問題解決のためには継続的なカウンセリングが必要となります。
そのため、時間と費用がかかり、企業などは専門家の相談窓口を設置していないところが多いと思います。しかしコロナ禍やテレワークなどでメンタル不調者は増えている…という企業様向けに産業医ラボ.comでは専門家のカウンセリングを良心的な価格で継続的に行えるサービスがございます。
詳しくは、産業医ラボ.comまでお気軽にお問い合わせください。
■ 執筆 ■
大澤 海実
おおさわ あみ
株式会社セントラルメディエンス
産業医ラボ.com専属精神保健福祉士
入社前は精神科のクリニックにて
AC(アダルトチルドレン)やaddiction(依存症)の患者を対象に
数多くの生活相談を受ける。
現在は、当運営会社 株式会社セントラルメディエンスで
産業医ラボ.comの専属精神保健福祉士として活躍している。
主に従業員・一般個人のメンタルヘルス相談や
ストレスチェックに関する企業へのサポート業務を担当。
「大澤先生の一問一答」
https://sangyouilabo.com/category/qanda/
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