
食中毒とは
食中毒とは、食中毒を起こすもととなる「細菌」や「ウイルス」、有毒な物質がついた食べ物を食べることによって、下痢や腹痛、発熱、吐き気などの症状が出る病気のことです。
食中毒は、1年を通して発生し、特に夏場である6月~8月に多く発生します。
「細菌」は温度や湿度などの条件がそろうと食べ物の中で増殖し、その食べ物を食べることにより食中毒を引き起こします。
一方、「ウイルス」は細菌のように食べ物の中では増殖しませんが、食べ物を通じて体内に入ると、人の腸管内で増殖し、食中毒を引き起こします。細菌の代表的なものである腸管出血性大腸菌O-157やボツリヌス菌は非常に強い毒素のため、抵抗力が弱い乳幼児や妊婦、高齢者が感染すると注意が必要です。
国内で発生する主な食中毒の種類は、カンピロバクター、サルモネラ、ノロウイルスが全体の発生件数のうち過半数を占めています。また、細菌の多くは湿気を好むため、気温・湿度ともに高くなる梅雨時には、細菌による食中毒が増えるので注意が必要です。
食中毒の治療方法
食中毒はその種類により現れる症状や潜伏期間が異なります。長いものは数週間から1ヶ月程度してから症状が現れる種類もあります。その為、下痢や嘔吐などの症状や潜伏期間が異なる性質を活用して、病院に行かなくても食中毒の可能性があるか調べることができます。
しかし、食中毒の推測が不安だったり、症状が重たい場合には、医師の診察を受けるようにしましょう。
食中毒予防の3原則
食中毒には予防の原則というものがあり、細菌を食べ物に「つけない」、食べ物に付着した細菌を「増やさない」、食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」という3原則になります。
調理前や食事前には必ず手指の洗浄、食材の洗浄、そして調理器具類の洗浄を徹底することを心掛けましょう。
食中毒にかかりにくい体をつくることも大切!
体内の免疫機能の違いによって、細菌が付着した食べ物を食べても、食中毒になる人とならない人がいます。乳幼児やお年寄りなど免疫力の弱い人やお腹の調子が悪い人は食中毒をおこしやすいですが、免疫力は日頃から強化することもできます。
そのためには普段から健康的な腸内環境を整えることが大切です。食物繊維の豊富な野菜(さつまいも・切り干し大根・かぼちゃ・ごぼう・たけのこ・ブロッコリー・モロヘイヤ)には腸内の善玉菌を増やすのに効果的で他にもオリゴ糖や大豆、バナナなどの食材にも多く含まれています。バランスのとれた食生活で免疫力を高めて、食中毒菌や病原菌による感染から予防する体づくりをしていきましょう。
