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「うつ病」は女性のほうがなりやすいって、本当? 女性に多い理由や、女性特有のうつ病の種類について紹介します。

「うつ病」は女性のほうがなりやすいって、本当? 女性に多い理由や、女性特有のうつ病の種類について紹介します。

「うつ病」は女性のほうがなりやすいって、本当?

女性に多い理由や、女性特有のうつ病の種類について紹介します。

 

うつ病について産業医ラボのコラムでも何度か取り上げたことがありますが、実は女性は男性より、うつ病になりやすいってご存知でしたか?今回のコラムでは、なぜ女性の方がうつ病になりやすいのか?など女性特有のうつ病について紹介いたします。
以前配信したコラムはこちらからご覧ください。

食欲がない、疲れが取れない、楽しめない。その症状、もしかして【うつ病】のサインではありませんか?

 


 

うつ病とは

日本では「こころの風邪」とも言われているうつ病ですが、実は脳の病気です。
人は正常に脳が働いている時は、喜怒哀楽の感情がきちんと表れますが、重度のストレスが続いてうつ病やうつ状態になると、脳の神経細胞をつないでいる神経伝達物質の機能が低下してしまいます。特に、気分や意欲に関係するセロトニンやノルアドレナリンなどの機能が低下し、気分がすぐれない、感情のコントロールが効かないという心の不調が現れるのです。さらに脳はさまざまな身体の機能もコントロールしているため、身体にも不調が現れます。

女性のほうがうつ病になりやすい?

うつ病は、とてもよく起こる病気ですが女性の場合、約12人に1人が一生のうち一度はうつ病におちいります。
女性のうつ病患者数は男性より多く、どの年代でも女性が男性を上回っています。女性ホルモンの急激な変化によるものだけでなく、ライフイベント(結婚、妊娠・出産、育児、介護など)による 環境・役割の変化がきっかけになることもあります。
女性のほうがうつ病になりやすい?

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 妊娠・出産に伴ううつ病の症状と治療
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-001.html
出典:厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト 女性は男性よりうつになりやすい?女性特有のうつ
https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/depression.html

女性特有のうつ病とは?

月経前不快気分障害(PMDD)
些細なことにイライラしたり、気分が落ち込みます。一般的には月経が終われば症状はなくなりますが、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な変化による脳機能のバランスの崩れを放置すると、うつ病を発症してしまうことがあります。 月経後も不快感が続く場合は早めに受診しましょう。

マタニティブルーズと産後うつ
出産後、なぜか憂鬱になったり涙がとまらないなどマタニティブルーズといわれるこれらの症状は、程度の差はあれ多くのママが体験します。出産によるホルモンの大きな変動や肉体的な負担、慣れない育児、睡眠不足などが原因ですが、多くは1週間程度で自然に治ります。ただ、この気分の落ち込みがそれ以上続く場合には、産後うつが疑われます。出産した病院や赤ちゃん訪問の保健師さんなどに、早めに相談しましょう。また、産後のケアには家族のサポートが不可欠です。産後パパ育休などの制度もありますので、ぜひ活用してください。コラムでも以前ご紹介していますのでぜひご覧ください。

10月1日より開始の「産後パパ育休」とはどんな制度?要件を満たせば、給付金の支給も可能に。育児休業との違いも解説します!

更年期うつ
のぼせや発汗、動悸、頭痛など、更年期に表れやすい症状は多くの女性が経験しますが、気分の落ち込みや、何もやる気が起きない等、精神症状が強くなると、更年期うつになる場合もあります。

出典:厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト 女性は男性よりうつになりやすい?女性特有のうつ
https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/depression.html

 

うつ病の治療法とは

うつ病かなと思ったら、自己判断をせずに、総合病院の精神科や心療内科、精神科のクリニックなどに相談しましょう。内科などのかかりつけの医師に相談したり、保健所や精神保健福祉センターの相談窓口を利用することもできます。うつ病を克服するためには、早めに専門家に相談し、しっかりと休養をとることが大切です。
うつ病の治療には、医薬品による治療(薬物療法)と、専門家との対話を通して進める治療(精神療法)があります。また、散歩などの軽い有酸素運動(運動療法)がうつ症状を軽減させることが知られています。

治療を進めるうえで不安や悩みを持ったら、主治医に相談しましょう。何でも相談できる関係を主治医ともつことはうつ病治療の第一歩です。場合によっては、主治医以外の専門家の意見を聞くことも考えます。これをセカンドオピニオンといいます。複数の専門家の意見を聞くことが納得のいく医療を受ける手だてになることもあります。

出典:こころの情報サイト うつ病
https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=9D2BdBaF8nGgVLbL

 

まとめ

女性ホルモンの急激な変化やライフイベントによる環境・役割の変化など、女性特有のストレスでうつ病になってしまう方は案外多いです。少しでもおかしいな?と感じた場合には、まずは職場の産業医や、かかりつけ医に相談してみましょう。

 


 

 

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薬剤師によるお薬相談も承っておりますので是非ご活用下さい!!

  

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