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WHOで国際疾患認定されている「ゲーム障害」とは? スマホでも手軽にゲームが出来るようになった今、ゲームに依存しないための対処法や治療法を紹介します。

WHOで国際疾患認定されている「ゲーム障害」とは? スマホでも手軽にゲームが出来るようになった今、ゲームに依存しないための対処法や治療法を紹介します。

WHOで国際疾患認定されている「ゲーム障害」とは?

スマホでも手軽にゲームが出来るようになった今、ゲームに依存しないための対処法や治療法を紹介します。

 

みなさんは「ゲーム障害」という言葉を聞いたことがありますか?ゲーム機以外にも、スマホなどでも手軽にゲームが出来るようになった今、家以外にも通勤中など以前よりゲームをする時間が増えていると感じている方もいらっしゃるかと思います。今回のコラムでは、ゲーム障害について、治療法などをご紹介いたします。

 

ゲーム障害とは

① ゲームに関する行動(頻度、開始・終了時間、内容など)がコントロールできない
② ゲーム優先の生活となり、それ以外の楽しみや日常行う責任のあることに使う時間が減る
③ ゲームにより個人、家族、社会、教育、職業やそのほかの重要な機能分野において著しい問題を引き起こしているにもかかわらずゲームがやめられない

 

上記が12ヶ月以上続いている状態のことを「ゲーム障害」といいます。
世界保健機関(WHO)は2019年5月にゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を国際疾病として認定しました。

出典:総務省 ゲーム障害について(久里浜医療センター)
https://www.mhlw.go.jp/content/12205250/000759309.pdf
出典:厚生労働省 インターネット・ゲ一ム障害
https://www.mhlw.go.jp/content/12205250/000759249.pdf

 

以前よりゲームに依存しやすい環境に

以前のゲームは、ゲーム機本体とソフトを購入して遊ぶというのが主流でした。現在はゲーム機にデータをダウンロードしたりスマホにアプリをダウンロードして遊べるものもたくさんあり、追加で課金をするものも少なくありません。

また、オンラインゲームが発達し、家族や友人以外にも顔も知らない世界中の人達と遊べるようになっていて、職場や学校への通勤通学中などのちょっとした時間でも手軽にゲームが楽しめます。データのアップデートやイベントが開催されるものも多く、より長く楽しめる工夫がされています。ガチャなどで課金をすればアイテムや人気のキャラクターが貰いやすくなるなどの特典があるゲームも多いため、ついつい課金をしてしまう人もいるのではないでしょうか。そのため、ゲームをする時間が以前より増えている傾向があると思われます。

30時間/週(4~5時間/日)以上ゲームを利用した場合にはゲームに依存していると判断されます。

 

ゲーム障害かも?と思ったら

ゲーム障害になると、日常生活に様々な影響・問題が生じます。

① 生活が乱れ、朝起きられない
② 昼夜逆転の生活になる
③ 十分な食事を摂らない
④ 使用を制限され暴力的になる
⑤ ゲームに高額な課金をしてしまう

学業や仕事のパフォーマンスが低下したり、暴力的になったなどが見受けられます。

では、自分や周囲の人がゲーム障害かもしれない…?と思った場合どうすればいいのでしょうか。
現在、様々なクリニックでゲーム障害の治療を行っており、カウンセリングなどの心理社会的治療や薬物治療などを行います。
インターネットで検索すると、治療可能なクリニックがリスト化されておりますので、まずはお近くのクリニックに問い合わせしてご相談されてみてはいかがでしょうか。

また、家族でのルール作りも必要です。

●ゲーム・スマホの使用時間を少なくさせる
●ゲーム・スマホを全く使用しない時間を作る
●家族のゲーム・スマホ使用も減らす
●リアルの生活を豊かにする

 

完全に遮断するのではなく、今より少しだけ時間を減らす、使わない時間を設定するなど簡単な目標設定から始めてみるのがいいかと思います。そして、できたら褒める!を徹底して継続していけるようにしましょう。

出典:総務省 ゲーム障害について(久里浜医療センター)
https://www.mhlw.go.jp/content/12205250/000759309.pdf

 

まとめ

手が空くとついついスマホを見る、ちょっとだけゲームをするなどの癖がついている方は案外多いと思います。そのちょっとした空き時間が、気が付くと長時間になっていき、依存や障害へと繋がっていきます。
空いた時間が出来たときには読書をする、家族と会話をするなどの意識づけをするだけでも変わってくると思いますのでぜひ試してみてください。家族間で、よくスマホを触っているな、ゲームしているなと思ったら声掛けをしていく習慣ができるといいですね。

 


 

 

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