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欧米での感染が拡大する「サル痘(エムポックス)」とは?症状や治療薬について紹介します。

欧米での感染が拡大する「サル痘」とは?症状や治療薬について紹介します。

欧米での感染が拡大する「サル痘」とは?症状や治療薬について紹介します。

 

最近「サル痘」が世界で流行しているとのニュースを耳にした方も多いのではないでしょうか?サル痘とはいったいどんな病気、症状なのか、治療薬は?など解説します!

 

■サル痘(エムポックス)とは?

1970年にザイール(現在のコンゴ民主共和国)でヒトでの感染が初めて確認された、オルソポックスウイルス属のサル痘ウイルスによる急性発疹性疾患です。

2022年5月以降、これまで主にアフリカ大陸で発生が報告されていたサル痘が欧米を中心に感染事例が報告されています。WHO(世界保健機関)の6月27日の発表では、サル痘の確定例報告は50か国、計3413例となっています。
日本では感染症法の4類感染症に指定されていますが、2022年6月現在サル痘の発生報告はなく、大規模に市中に拡大する可能性は低いといわれており、日常生活における感染リスクも低いとされていました。

しかし、2022年7月に日本でも感染者が確認されました。※2022年8月追記

2023年5年5月26日に、感染症法上の名称が「サル痘」から「エムポックス」に変更されました。※2023年6月追記

出典:厚生労働省 サル痘について
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000957749.pdf

 

症状や潜伏期間は

潜伏期間は約5~21日です。
潜伏期間の後、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などが1~5日続き、その後発疹が出現し、発症から2~4週間で治癒しますが、小児や妊婦、免疫不全者では重症となる場合があります。

出典:厚生労働省 サル痘に関する情報提供及び協力依頼について
https://www.mhlw.go.jp/content/000952889.pdf

重症例では天然痘と区別できず、従来のサル痘流行国であるアフリカでの致命率は数%~10%程度で、欧米等これまで発生がなかった国での死亡例の報告は2022年6月現在ありません。

 

どのように感染する?

ウイルスによって感染する病気で、リスなどの齧歯類が自然宿主として考えられています。ヒトからヒトへの感染は稀ですが、感染した人や動物の皮膚・体液・血液との接触(性的接触を含む)、患者との接近した対面での飛沫への長時間の曝露、患者が使用した寝具等との接触等により感染します。

 

治療薬はあるのか

治療は症状を抑える対症療法が基本で、国内において承認されている特異的な治療薬はありませんが、欧州においては「テコビリマット」が承認されています。
予防法としては天然痘ワクチンが挙げられ、約85%の発症予防効果があるとされています。

 

サル痘を疑う症状があった場合は?

サル痘を疑う症状があった場合は、

①サル痘を疑う症状が見られた場合、まずは最寄りの医療機関に相談してください。
②医療機関を受診する際には、マスクの着用や発疹部位をガーゼなどでおおう等の対策をした上で受診してください。

日本にも感染者が出ており、いつ自分の周囲でも感染が拡大するかは分かりません。そうなった時のために、どのような症状なのか?などを知っておくことは大切です。

 

参考資料
出典:国立感染症研究所 サル痘とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/408-monkeypox-intro.html

出典:厚生労働省 サル痘について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/monkeypox_00001.html
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000957749.pdf

出典:厚生労働省 サル痘とは
https://www.mhlw.go.jp/content/000957516.pdf

 

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