COLUMN

10代・20代の男性は、新型コロナワクチン接種後に心筋炎・心膜炎になりやすいって本当?2回目の接種でファイザーに変更も可能 当社専属保健師が解説します!

10代・20代の男性は、新型コロナワクチン接種後に心筋炎・心膜炎になりやすいって本当?2回目の接種でファイザーに変更も可能

当社専属保健師が解説します!

 

■CHECK POINT!

①若い男性はワクチン接種で心筋炎・心膜炎が発症しやすい?
②10代20代男性は2回目のワクチン接種をファイザーに変更可能!
③心筋炎・心膜炎の症状と対処法とは

日本では新型コロナワクチン接種対象者のうち接種を完了した方は70%を超え、1回目の接種率は76%超えと、接種対象者の4人に3人が接種をしているという状況になってきました。そしてここ最近10代・20代の男性は心筋炎・心膜炎になりやすいのではないか?というようなニュースを目にした方もいらっしゃるかと思います。そこで今回のコラムでは、「10代・20代男性の新型コロナワクチン接種後の心筋炎、心膜炎の可能性や対処法」について当社専属の保健師がご紹介します。

 


 

■10~20代男性は新型コロナワクチン接種で心筋炎が発症しやすい?

現在、職域接種・地域接種・医療機関での新型コロナワクチン接種にて10代・20代の男性の方の接種も進んでいると思います。頻度としては稀ですが、新型コロナワクチン接種後に心筋炎や心膜炎を疑う事例が報告されています。
しかしながら、感染による心筋炎・心膜炎の頻度に比べると、ワクチン接種後に心筋炎・心膜炎になる頻度は低いことが分かっています。

出典:厚生労働省 新型コロナワクチン接種後の心筋炎・心膜炎について
https://www.mhlw.go.jp/content/000844011.pdf

 

■10~20代男性はワクチン接種2回目をファイザー社製に変更可能

現在、新型コロナワクチンは発症予防効果など接種のメリットが副反応などのデメリットよりも大きいことを確認して、皆様に接種が勧められています。2021年10月15日、10代・20代の男性と保護者の方へ厚生労働省よりお知らせがありました。

新型コロナワクチン接種後の心筋炎・心膜炎について

 

10代・20代の男性では、モデルナ社のワクチンよりファイザー社のワクチンの方が心筋炎・心膜炎を疑われた報告の頻度は低い傾向にありました。
そこで、10代・20代の男性に限り、

①モデルナ社のワクチンを予約している方
②モデルナ社のワクチンを1回目にすでに接種した方

は、予約の取り直しをしてファイザー社に変更が可能となりました。女性や、そのほかの年代の男性は通常通り2回とも同一のワクチンを接種することが原則となっています。

出典:厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0079.html

 

■1回目の接種がモデルナ社で、2回目の接種はファイザー社を希望する場合は?

  • コロナワクチンナビから、ファイザー社のワクチン接種会場を検索
  • 市町村のホームページから、ファイザー社のワクチン接種会場を検索
  • 市町村の広報誌、市町村窓口からファイザー社のワクチン接種会場を案内してもらう

等の方法があります。
※なお、ご本人または保護者の方が希望する場合には、モデルナ社のワクチンを受けることもできます。
■もしかして心筋炎・心膜炎?症状と対処法を確認し、早期発見しよう!

心筋炎・心膜炎の早期発見には、

①新型コロナワクチン接種後、4日程度の間に 胸の痛み・動悸、息切れ、むくみなどの症状がみられる。

②速やかに医療機関を受診し、新型コロナワクチンを接種したことを伝えてください。

日本で接種が行われている新型コロナワクチンは、いずれも、新型コロナウイルス感染症の発症を予防する高い効果があり、また、重症化を予防する効果も報告されています。海外だけでなく、実際に日本において感染が拡大した時期でも、若者の感染者の増加が確認されており、引き続き若者に対しても新型コロナワクチンの接種をお勧めしています。

出典:厚生労働省 新型コロナワクチンについて
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_00184.html

 


 

■ 執筆 ■
小岩 統子

こいわ とうこ
株式会社ヴェリタスジャパン
産業医ラボ.com専属保健師

臨床にてICU・内科・訪問看護を5年ほど経験したのち、
健康保険組合・企業などにて13年間産業保健師として活躍。
現在は、当運営会社 株式会社ヴェリタスジャパンに入社し、
産業医ラボ.comの専属保健師として活躍している。

 

 産業医ラボ.comでは、
保健師・精神保健福祉士によるメンタルヘルス相談窓口を開設しております。
睡眠改善インストラクターによる睡眠のお悩みも承っておりますので、是非ご活用ください!!

  
メンタルヘルス・お薬相談ROOMはこちら↑

産業医ラボ.com

お問い合わせフォームへ

関連記事

  1. 6月26日は国際麻薬乱用撲滅デー「ダメ。ゼッタイ。」普及活動とは?医薬品の間違った使い方について当社専属の管理薬剤師が解説します 6月26日は国際麻薬乱用撲滅デー「ダメ。ゼッタイ。」普及活動とは…
  2. 高齢化社会の今、70歳までの就業確保が『努力義務』になりました!…
  3. 新型コロナウイルスのワクチン、本当に安全なのか?
  4. テレワークで急増!日本人は世界で一番座っているって本当?長時間座…
  5. 産業医の役割と周知の必要性について-chapter 2-
  6. 小規模事業場のメンタルヘルスケアと産業医の必要性
  7. マスク着用によるリスクとその対処法について
  8. 2023年1月26日から利用開始の「電子処方箋」 紙の処方箋とは何が違う?電子化するメリットをご紹介します! 2023年1月26日から利用開始の「電子処方箋」 紙の処方箋とは…

Facebook

最新の記事

  1. 9月18日は敬老の日です。 「骨粗しょう症」を予防するためにはどうすればいい? 食生活のポイントについても解説します。
  2. 9月20日より、新型コロナワクチン「令和5年秋接種」スタート 接種対象者は、初回接種を終えた6か月以上の方全員! 感染者数が急増の今、新型コロナワクチン接種についておさらいしよう。
  3. 9月10日~16日は「自殺予防週間」です。 昨年、小中高生の自殺者は過去最多に。あなたにも出来る自殺予防のための行動とは?

おすすめ記事

  1. 死に至ることもある、薬物の過剰摂取「オーバードーズ」とは? 様々な要因や、周囲で起こった場合の対処法について当社専属保健師が解説します。
PAGE TOP