
プレゼンティズムとは
企業の生産性に悪影響を及ぼすものとしてアブセンティズムとプレゼンティズムというのがあります。
アブセンティズムとは、病気や体調不良により欠勤や休職あるいは遅刻早退など、職場にいることができず、業務につけない状態を言います。
プレゼンティズムとは、出勤しているにも関わらず、心身の健康上の問題により十分な業務ができない状態を言います。
一見、出勤していないアブセンティズムのほうかと思いますが、実は出勤していても業務ができていないプレゼンティズムのほうがより損失が大きいのです。
例えば軽めの風邪や花粉症、睡眠不足や二日酔いなどの状態では、業務や会議に集中できないのはもちろんのこと、単純作業などであっても注意力の低下からミスを起こす可能性が高くなります。さらには、頭痛や腰痛、肩こりやイライラ、不安などもこれらの要因のひとつになります。
しかし日本の働き方に対する意識として、多少の体調不良でも出社するという人は決して少なくありません。
気象情報会社のウェザーニューズが行った「日本の風邪事情」調査によると、風邪による発熱で会社や学校を欠席するボーダーラインは平均で37.9度という結果になり、38度を超えないと休もうとしないことがわかりました。これでは業務の生産性が低下するのは当然であり、実は日頃からあたり前のようにプレゼンティズムは起きていると思われます。
プレゼンティズムが企業にもたらす損失は、休職者などの発生する損失や医療費よりも大きいと言われており、この経済損失は、アブセンティズムの約3倍にあたると考えられています。
目に見えにくい労働損失であるプレゼンティズムの改善を図ることは、健康関連によるコストの削減と生産性の向上という2つのメリットがあります。
健康経営を実践しプレゼンティズムを防ごう!
以前にも「健康経営」についてコラムで何度か取り上げましたが、この健康経営を実践することは従業員のプレゼンティズムを防ぐことにもつながるのです。
社内セミナーを開催したり、花粉症対策のために設備を整えたりと組織レベルで改善に取組む企業は年々増加傾向にあります。
「健康経営優良法人認定制度」を設けるなど、政府も推進する健康経営という取組みを考えてみてはいかがでしょうか?弊社には健康経営アドバイザーの資格を持ったエキスパートが在籍しているので「健康経営」のご相談もお任せください。