
【お名前:えみさん / 性別:女性 / 年代:20代】
精神保健福祉士ってなに?
ご質問ありがとうございます。
精神保健福祉士という言葉は、確かに聞いたことがない人がほとんどかもしれませんね。
精神保健福祉士という職業ですが、主に「精神科ソーシャルワーカー(PSW:Psychiatric Social Worker)」と呼ばれ、精神科病院やその他医療施設において、精神障害のある人、およびその家族、メンタルヘルスの課題をかかえる人などに対して社会復帰に関する相談に応じ、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練そのほかの援助を行う専門職の国家資格のことです。
最近では、医療機関だけでなく福祉施設、行政、学校、産業、など活躍の場が広がってきています。
これだけではまだピンとこないと思うので、仕事内容をご紹介しますね。
精神保健福祉士の仕事内容は、従事する職場によって異なりますが、基本的に患者もしくは、クライエントに対して相談、援助を行います。具体的には入院サポート、利用できる福祉サービスの提案、就労・復職支援、生活訓練、メンタルヘルス啓発活動、そしてカウンセリングなどになります。
これだけ聞くと臨床心理士と何が違うの?と思われるかもしれませんが、臨床心理士と精神保健福祉士の違いは、資格としては、精神保健福祉士は国家資格で更新が無いのに対し、臨床心理士は民間資格になり、5年ごとの更新があります。
仕事内容においては、精神保健福祉士は基本的に精神に障害を持つ人やその家族から相談を受け、社会復帰をするために本人やその家族と一緒に生活環境から助言、指導していきます。それに対して臨床心理士は、心の問題を抱えた人に対してカウンセリングや心理検査などの専門的技法を用いて問題解決へと導きます。
一番の大きな違いはアプローチの対象が「生活面」か「心理面」か、ということになります。
ストレス社会と呼ばれる現代において、「心の問題」を抱えている人は後を絶ちません。
前述したとおり、精神保健福祉士の領域は医療機関だけでなく産業などにも広がりました。そして平成30年の4月から障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わり、雇用と福祉をつなぐ役割としても精神保健福祉士の需要は高まりつつあります。
今後は、精神保健福祉士がもっと身近な存在になっていくことでしょう。
この機会に「精神保健福祉士」を覚えていただけたら嬉しいです!
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