
【お名前:大島さん / 性別:男性 / 年代:30代】
最近眠いのになかなか眠れません。仕事で疲れていても寝付くまでに時間がかかります。
ご質問ありがとうございます。
4つの症状に分類される不眠症の中に「入眠障害」というものがあります。
入眠障害とは、眠ろうとしても寝付くのに1~2時間以上かかる状態が1週間に3回以上あり、それが3か月以上続いていて、これが原因で日中に眠気を感じたり、生活に支障が出ていることをいいます。
■入眠障害の主な原因
- 過剰なストレスによる自律神経の乱れ
- 日光を浴びていない
- 就寝前にスマートフォンやパソコンを使用する
- 昼間の刺激物の過剰摂取
人はリラックスしているときや眠るときは副交感神経というものが優位に働き、逆に活動時や緊張、興奮状態のときには交感神経が活発になります。しかし過度なストレスに受けていた場合、夜になっても交感神経が優位のままになり眠りたくても眠れない状態になります。
日中に日光を浴びない生活も入眠障害の原因になります。日光を浴びることは、脳内ホルモンのひとつで体内時計に深く関係し睡眠作用を持つメラトニンが合成されるのです。日光を浴びることが少ないと寝付きに悪影響があるだけでなく、睡眠も浅くなりがちになってしまいます。
日中は光を浴びることが大事でしたが、逆に夜間に光を浴びることはメラトニンの分泌が抑制されてしまうので控えましょう。眠れないからとスマートフォンやパソコンを使用することは返って眠気を遠ざけることになります。
コーヒーや栄養ドリンク、ココアなどカフェインが多く含まれた飲料を昼間に過剰摂取することやチョコレートや辛い香辛料などを寝る前に摂取することも入眠を困難にさせます。さらにニコチンの摂取も覚醒効果があるため眠れないときの一服は逆効果です。皆さん勘違いされがちですがアルコールもよくありません。入眠を促す作用はありますが、睡眠の質を低下させ夜中に何度も目が覚めてしまうからです。
■寝付きの改善策
- 過剰なストレスの原因を少しでも発散させる
- 適度な運動をおこなう
- 日中は積極的に日光を浴び、夜間は明るい光を避ける
ストレスを全く受けないようにすることはできませんが、運動や趣味で発散したり、信頼できる家族や友人に話したり、専門のカウンセラーに相談したりなど、少しでも負担になっているストレスを解消しましょう。
通勤時に階段を使う、食後にウォーキングをするなど適度な運動習慣を取り入れることで身体を疲れさせましょう。
起床後は日光を浴びる、朝に散歩をする、お昼は屋外に出る、寝る前はスマートフォンやパソコンを使用せず家の中の照明は暗めにしましょう。
もし大島さんの症状が長期間続いていたり、生活に支障が出ているような状態であれば早急に専門の医療機関に受診することをお勧めします。
お近くの神経科・精神科、神経内科、心療内科に相談してみてください。それでも症状が改善しない場合は、数は少ないですが睡眠などに詳しい医師もしくは医療機関を紹介してもらうのがいいでしょう。
大島さんのできることから始めてみてください。
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