
【お名前:清水さん / 性別:女性 / 年代:30代】
産業医の職場巡視って何をするんですか?
ご質問ありがとうございます。
職場巡視とは、作業環境を実際に見て、安全衛生上の問題点を見出し改善していくことを目的としています。
簡単に言うと、労働者が安全で衛生的に、そして健康かつ快適に就業できるように指導や助言をしたり、事業場などで労働者の健康管理を行ったりすることで、災害が発生する可能性(リスク)を低減することです。この規定は労働安全衛生法などにあります。
実際に労働者の働く状況を理解することは、内部状況を把握することが可能となり、産業医として適切なアドバイスができます。また労働者の健康を保持するために改善が必要な環境や作業があれば、その改善につなげることができます。
これまで、産業医は労働安全衛生規則の規定によって毎月1回以上、作業場を巡視することとされていました。
しかし平成29年の6月より規則が改正され、事業者から産業医に所定の情報が毎月提供される場合には、産業医の職場巡視の頻度を2か月に1回以上にすることが可能となりました!
※職場巡視の頻度の変更は産業医の独断で決めるのではなく、事業者の同意が必要です。
■所定の情報とは
- 衛生管理者が少なくとも毎週1回行う作業場等の巡視の結果
- アに掲げるもののほか、衛生委員会等の調査審議を経て事業者が産業医に提供することとしたもの
- 休憩時間を除き1週間あたり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり100時間を超えた労働者の氏名及び当該労働者に係る超えた時間に関する情報
※定期巡視の頻度の見直しをしない場合においても、事業者は産業医に対して上記ア、イの情報を提供することが望まれます。
■事業者の同意について
事業者の同意を得る際は、産業医の意見に基づいて、衛生委員会等において調査審議を行ったうえで行うことが必要です。
また、当該調査審議は、巡視頻度を変更する一定の期間を定めた上で、その一定期間ごとに産業医の意見に基づいて行います。
詳しくは「産業医制度に係る見直しについて」(厚生労働省)を参照ください。
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