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5月17日は「世界高血圧デー」 日本には高血圧の方が4,000万人いるって本当? 高血圧が引き起こす病気や予防・改善方法について当社専属保健師が紹介します

5月17日は「世界高血圧デー」 日本には高血圧の方が4,000万人いるって本当? 高血圧が引き起こす病気や予防・改善方法について当社専属保健師が紹介します

5月17日は「世界高血圧デー」

日本には高血圧の方が4,000万人いるって本当?

高血圧が引き起こす病気や予防・改善方法について当社専属保健師が紹介します

 

 

5月17日は「世界高血圧デー」です。
日本では4,000万人と推定されている高血圧の人のうち、2割である800万人ほどしか治療を受けていないとされています。今回のコラムでは、高血圧とは?高血圧が続くとどうなるのか、予防法や改善方法について当社専属の保健師が紹介いたします。

 


 

高血圧の基準とは

日本では、収縮期血圧(最大血圧)が140mmHg以上、もしくは拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上は高血圧という基準が設けられています。
生活習慣や加齢により血圧があがるとされており、生活習慣の乱れがあると、若年でも高血圧になりえます。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 高血圧
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-003.html

血圧とは

1733 年にイギリスのヘールズ(Stephen Hales)という牧師が、麻酔した馬の頸動脈にパイプを挿入し、ガラス棒に接続したところ、血液がガラス棒をあがっていくことで血圧が世界で初めて計測されました。

血圧とは、心臓から送り出された血流が血管の内壁を押す力を指します。
つまり、心臓から1回のドクンという拍動で送り出す血液の量が影響します。それに加えて、血管の抵抗力などの弾力性も影響してきます。血管が硬いとそれだけ抵抗が大きいので、血流を全身に送るのに力が必要となり血圧があがるということになります。つまり、1回の拍出量と血管の硬さ(動脈硬化)が高血圧の原因となっています。

出典:厚生労働省 血圧とは?
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0326-10j-005.pdf

 

■高血圧が続くと、どんな病気を引き起こす?

高血圧が続くと何が悪いのでしょうか?血圧が高くても特に問題なく過ごしている方も沢山いると思います。しかしながら、高血圧はそのままにしておくと、いくつかの怖い病気を引き起こします。

●脳出血

脳の血管は細く、強い圧力の血流が流れ続けることで、こぶ(動脈瘤)が出来る可能性が高くなります。こぶが出来た場所は血管が薄くなるのと同時に血流が押し込まれやすくなるので、こぶの部分の血管が破裂してやすくなります。もし出血してしまうと、脳出血となります。脳出血は麻痺や意識が戻らないなど重篤になることもあるため、とても怖い病気の1つです。

●心筋梗塞

心筋梗塞は心臓の血管の動脈硬化やコレステロールが血管を塞ぐことによって生じます。心筋梗塞により、心臓が正常に動かなくなり、そのまま亡くなる人もいます。

 

予防・改善方法のために食生活を見直そう

高血圧を予防や改善するには、禁煙、適度な体重維持や運動と正しい食生活が重要となります。その中でも食生活について少しお話していきます。

よく言われるのは、塩分過多です。体の中の塩分(ナトリウム)が多いと、のどの渇きが出てきます。そして水分を摂りすぎると体をめぐる血液量が増え、血圧が上昇します。その状態が長く続くことで、血管は心臓からの血液の圧力に負けないように厚く硬くなり、動脈硬化になっていき、血圧が上昇した状態が続きます。つまりは、減塩が重要となってきます。減塩に加えて、野菜や果物に多く含まれるカリウムは、ナトリウムを体の外に排出する効果があるため、それらの食物を意識的に摂るとより一層良いでしょう。ただし果物には果糖が多く含まれているため、摂りすぎは糖分過多になってしまいますので注意が必要です。

減塩のために、下記のような方法がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

減塩に有効な食生活の例

出典:厚生労働省 血圧とは?
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0326-10j-005.pdf

 

■まとめ

高血圧は突然起きる病気ではありません。日々の生活の積み重ねによって生じる症状です。しかしながらそのままにしておくと、大変な病気になりえる怖い症状なのです。日々の生活の見直しをし、健康的に過ごすように今日から改善してみてください。

 


 

■ 執筆 ■
富谷 圭佑
とみやけいすけ

株式会社Central Medience
産業医ラボ.com専属保健師

一般企業で6年間営業として働き、介護職2年、
その後看護大学に入学した後に大学病院で臨床(ICU、内科)を4年経験。
現在は、当運営会社 株式会社セントラルメディエンスに入社し、
産業医ラボ.comの専属保健師として勤務している。

 

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