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20代から40代女性の65%が「かくれ貧血」って本当?貧血の様々な症状や、予防法などをご紹介します!

20代から40代女性の65%が「かくれ貧血」って本当? 貧血の様々な症状や、予防法などをご紹介します!

20代から40代女性の65%が「かくれ貧血」って本当?

貧血の様々な症状や、予防法などをご紹介します!

 

貧血と聞いて、みなさんは「めまい」や「立ち眩み」などの症状を連想される方が多いと思います。
その症状が出ていなくても「かくれ貧血」と呼ばれる貧血の前段階があるのをご存じでしょうか?今回のコラムでは、かくれ貧血のチェック方法や貧血の症状、予防法などをご紹介します。

 


■貧血とは?

貧血とは赤血球に含まれる血色素(ヘモグロビン)濃度が低下した状態をいいます。
血液中のヘモグロビンは、酸素を全身に送る働きをします。ヘモグロビンは鉄分によって構成されているので、体内の鉄分が不足するとヘモグロビンの量も減ってしまい、体内が酸欠状態になってしまいます。これが「貧血(鉄欠乏性)」です。

出典:厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト 貧血・かくれ貧血
https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/health/anemia.html

 

■貧血の症状は様々

貧血といえば、めまいや立ち眩みを思い浮かべますが、倦怠感や頭痛、気力の低下、肌荒れ、爪の変形、むくみなど、さまざまな不調の原因となります。仕事の効率が下がったり、怠けていると思われたりするのは避けたいところです。 また、妊婦さんが貧血ですと、低体重児出産や死産のリスクが増えるという報告もありますので、将来子供を産みたい女性にとっても貧血対策は重要です。

 

■かくれ貧血は20~40代女性の65%!

日本女性の40%、とくに月経のある20代~40代の女性の約65%が「貧血」もしくは「かくれ貧血」です。日本女性は必要量の6割ほどしか鉄分を摂取していません。 ダイエットの影響も大きいです。

では、「かくれ貧血」はどうしたら分かるのでしょうか?
お手元にある健康診断の結果表で、血液検査の項目で、「フェリチン」がある場合、注目してみましょう。
あまり知られていませんが、フェリチンという貯蔵鉄の指標で、かくれ貧血(潜在性貧血)かどうか分かります。
貧血はまずはこのフェリチンが減少することから始まり、その後、血清鉄が減少し、最後にヘモグロビンが減少します。そのため、通常の血液検査(ヘモグロビンの測定)では初期に貧血を見つけることはできません。ヘモグロビンが減少してくる時にはすでにかなり貧血が進んでいて、様々な症状が出て不調に陥っている状態です。重症化する前に血液検査でフェリチンをチェックして、早い段階で貧血を発見することが大切です。

出典:厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト 女性の健康と栄養について 隠れ貧血の問題
https://www.bosei-navi.mhlw.go.jp/colum/colum39.html

 

■貧血の予防には、まずは普段の食生活の見直しを

貧血を予防するためにはまず、毎日失われる鉄を食事からしっかりとることが必要です。主な食品の目安量に含まれる鉄量は下記の通りです。

鉄の他にもヘモグロビンなどの材料になるたんぱく質・鉄の吸収を高めるビタミンCの摂取も大切です。鉄もたんぱく質も多く含む食品には牛肉やレバー、カツオなどの赤身の魚、あさりなどが、ビタミンCが多い食品には緑黄色野菜・果物などが挙げられます。さらに赤血球が作られるときには葉酸(ビタミンの1種)やビタミンB12などが必要になります。葉酸の多い食品はレバーやほうれん草、アスパラガス、ブロッコリー、納豆など、ビタミンB12の多い食品はレバー、魚介類、チーズなどです。このように動物性食品・植物性食品をバランス良く組み合わせて食べることがポイントになります。
貧血予防におすすめメニューの一例としては、「レバニラ炒め」「あさりとほうれん草のパスタ」「カツオのたたき(大葉、玉ねぎ、長ねぎなどの薬味と一緒に)」「ひじきと大豆の煮物」などがあります。

反対に、鉄分の吸収を邪魔してしまうカフェイン飲料などは、食事前後1〜2時間は避けるのがお勧めです。

食生活以外の要因で貧血が起きている場合もある貧血の原因は、食生活以外の要因に注意を向ける必要もあります。例えば痔や潰瘍などが原因で貧血症状が現れることがあります。また胃の切除後や肝硬変、人工透析(血液透析)などが原因で貧血が起きていることもあります。原因として食生活に心当たりがないときは医療機関で診察・検査を受けたほうがいいでしょう。

出典:厚生労働省 貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-008.html

 

■まとめ

貧血予防には、鉄を多く含む食事を心掛ける以外にも、「無理なダイエットをしていないか」「朝食を抜いていないか」など、食生活全般を見直しておきたいものです。通常の食生活での摂取が難しい場合には、ミネラルやビタミンの含有量を強化した食品(鉄であれば牛乳・乳製品、飲料など)も販売されています。表示をよく見て利用を検討してみてはいかがでしょうか。

 


 

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