
毎月22日は禁煙の日 5月31日は世界禁煙デーです!
日本の受動禁煙対策は諸外国と比べて遅れている?当社専属保健師が解説します。
毎月22日は禁煙デーとして毎月「たばこ」に関するコラムを配信しておりますが、5月31日は世界禁煙デーです。日本では5月31日から1週間、禁煙週間となっています。
今回のコラムでは当社専属の保健師が、日本と諸外国の禁煙対策の違いや比較についてご紹介いたします。
■世界の受動禁煙対策は?
世界では受動喫煙対策が進んでいますが、日本ではどうでしょうか?
下記の図は、たばこの煙のない環境かどうかを表しています。
出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 進んでいる世界の受動喫煙対策
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-05-002.html
南米の国々も最高レベルのたばこの煙のない環境である中で、日本はその他のレベルの国と地域になっているので、喫煙場所に関して世界で比べるとまだまだ甘い国だといえると思います。
最高レベルの国では、喫煙する利用者の利便性よりも、飲食店等で働いている人を受動喫煙から保護することの方が重要で、屋内全面禁煙となっている国は、2020年時点で67カ国になります。
■日本の受動禁煙対策は遅れている?
日本では、2020年4月に改正健康増進法が全面施行され、公共施設や公共交通機関は原則屋内禁煙となりましたが、残念ながら達成率は100%ではありません。
2020年に実施された厚生労働省の一般の職場に関する調査では、事業所の18.8%が屋内禁煙ではなく、分煙(屋内に喫煙専用室等を設置)との回答でした。全面禁煙・完全禁煙の屋内環境はまだ整っていません。
日本は、いろいろな禁煙対策において世界と比較した場合どうなのでしょうか?少し古いデータですが、2016年の厚生労働省資料によると、
①受動喫煙防止の法規制
②マスメディアキャンペーン
③広告及び後援の禁止
において最低レベルとなっています。
見習いたいのはトルコなどですね。海外に行かれる機会がありましたら、禁煙の対策に少し目を向けてご覧になってきていただけると、日本においてどのようなたばこ対策が必要か見えてくると思います。
出典:厚生労働省 喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書 スライド集
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/wp-content/uploads/Smoking_and_health20170531.ppt
●煙草のパッケージの日本と諸外国の違い
海外のたばこのパッケージはたばこの害のPRが前面に出ていますよね。喫煙は、新型コロナウイルスの重症化リスクにもなります。
出典:厚生労働省 喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書 スライド集
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/wp-content/uploads/Smoking_and_health20170531.ppt
海外のたばこのパッケージにもあるように、悪性新生物、虚血性心疾患、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など様々な病気と因果関係があり、辞められるならば、辞めてほしいものです。
出典:厚生労働省 喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書 スライド集
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/wp-content/uploads/Smoking_and_health20170531.ppt
■まとめ
日本では、5月31日から6月6日までの一週間、禁煙週間となっています。
まずはその期間から禁煙を始めてみませんか?健康のためにぜひ挑戦してみましょう。
●過去の禁煙の日シリーズのコラムはこちら
毎月22日は禁煙の日 「受動喫煙」でがんリスク増?当社専属保健師が解説、病気のリスクとは
https://sangyouilabo.com/sangyoui-news/no-smoking202202/
毎月22日は禁煙の日 加熱式たばこは害がない?当社専属保健師が〝紙たばこと加熱式たばこの違い〟を解説
https://sangyouilabo.com/sangyoui-news/no-smoking202203/
毎月22日は禁煙の日 失敗しても大丈夫!当社専属保健師による「禁煙」のすすめ
https://sangyouilabo.com/sangyoui-news/no-smoking202204/
■ 執筆 ■
小岩 統子
こいわ とうこ
株式会社Central Medience
産業医ラボ.com専属保健師
臨床にてICU・内科・訪問看護を5年ほど経験したのち、
健康保険組合・企業などにて13年間産業保健師として活躍。
現在は、当運営会社 株式会社セントラルメディエンスに入社し、
産業医ラボ.comの専属保健師として活躍している。
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