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5歳から11歳の3回目新型コロナワクチン接種が承認されました。接種時に知っておきたい安全性や注意事項について当社専属保健師が解説します!

5歳から11歳の3回目新型コロナワクチン接種が承認されました。接種時に知っておきたい安全性や注意事項について当社専属保健師が解説します!

5歳から11歳の3回目新型コロナワクチン接種が承認されました。

接種時に知っておきたい安全性や注意事項について当社専属保健師が解説します!

 

新型コロナウイルス第7波で感染が拡大していますが、2022年3月に開始された5歳から11歳までの新型コロナワクチン接種の追加接種(3回目接種)が8月30日に承認されました。
2022年8月29日現在で、5歳から11歳までの1回以上接種者は19.5%、2回接種完了者は17.9%と接種率は高くありません。小さなお子さんにはリスクが大きい?と接種を控えている方もいらっしゃると思います。
今回のコラムでは、3回目接種はいつから可能?注意事項や副反応は?など、新型コロナワクチンの小児接種について当社専属の保健師が解説します!

 


 

5歳から11歳までの新型コロナワクチン接種の詳細は?

●接種間隔

初回接種(1.2回目)の場合、1回0.2mLを合計2回、通常3週間の間隔で接種します。
今回承認された、追加接種(3回目)は、2回目の接種が完了後5か月以上開けて接種します。

●接種するワクチン

ファイザー社製の5~11歳用の子ども用新型コロナワクチンを使用します。
ファイザー社の12歳以上のものに比べ、有効成分が1/3になっており、0.2ml接種します。

出典:厚生労働省 コミナティ筋注 5~11 歳用の用法・用量追加承認について
https://www.mhlw.go.jp/content/11123000/000982181.pdf

 

■接種時の注意事項とは

以前、初回接種開始前のコラムでもご紹介しましたが、改めて新型コロナワクチン接種時の注意事項をおさらいしていきましょう。

①予診・接種に同席ができる保護者(親権者または後見人)の同伴が必要です。
②保護者が特段の理由で同伴することができない場合は、お子様の健康状態を普段から熟知する親族等で適切な方が、保護者から委任を受けて同伴することが可能です。

■当日は、すぐに肩を出せる服装で来てください。
■37.5度以上の発熱や、体調不良の場合は、ワクチン接種を受けられません。

予約先にお電話で取消のご連絡をお願いいたします。

●お持ちいただくもの

・本人確認書類(マイナンバーカード、健康保険証等)
・市町村より郵送されてきた接種に関する封筒(接種券や予診票が送られてきた封筒)の中身一式

●可能な限りお持いただきたいもの

・母子健康手帳(接種を受けるお子様の接種履歴を管理しているため)

出典:厚生労働省 新型コロナワクチンの供給の見通し
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_for_children.html

 

■接種後の注意事項

①接種を受けた日は、激しい運動は控えてください。
②入浴は可能ですが、接種部分を強く擦ったりしないようにしてください。

接種後、体内で新型コロナウイルスに対する免疫ができる過程で、様々な症状が現れることがあります。大部分は12歳以上のワクチン接種後のものと同様に、数日以内に回復していきますが、おうちの方が様子を観察し、症状に合わせた対応をとってください。詳しくは、下記の新型コロナワクチンQ&Aをご覧ください。

新型コロナワクチンQ&A

 

出典:厚生労働省 新型コロナワクチンについてのお知らせ
https://www.mhlw.go.jp/content/000896558.pdf

■ワクチンの効果

新型コロナワクチンを受けることで、新型コロナに感染しても症状が出にくくなります。
ワクチンを受けると、体の中で新型コロナと戦う仕組み(免疫)ができます。ウイルスが体に入ってきた時に、すぐ闘える準備ができますので、新型コロナの症状が出にくくなります。5~11歳における2回接種後7日以降の発症予防効果は、90.7%と報告されています。

 

ワクチンの安全性

5歳から11歳で初回接種後のデータをみてみると、注射した部分の痛みが一番多く現れます。

注射した部分の痛み   1回目  79.8%
2回目  77.4%

注射を受けたすぐあとよりも、受けた日の夜や次の日に痛みを感じる人が多いようです。

38度以上の発熱     1回目  6.1%
2回目  4.8%

ワクチンを受けた後の症状がほとんど軽症または中等度であり、現時点で得られている情報では安全性に重大な懸念はないと判断されています。

出典:厚生労働省 5~11歳の小児を対象としたファイザー社ワクチン
初回シリーズ接種後の健康状況調査接種後の健康公共調査中間報告
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000949329.pdf

 

■心筋炎の発生状況

アメリカでは12~17歳の男子に比べ5~11歳の男子の方が、心筋炎が報告される割合が低いとされています。

●ワクチン接種後4日程度の間に胸の痛み・動悸・息切れ・むくみなどの症状がみられた場合
速やかに医療機関を受診して、ワクチンを受けたことをお伝えください。

特に慢性呼吸器疾患や先天性心疾患など重症化リスクの高い基礎疾患を有するお子様は接種をお勧めしています。接種に際しては、あらかじめかかりつけ医によくご相談ください。

 

■まとめ

安全性と、重症化予防どちらを選択なさるか、ご家族でよく話し合い、お子さんが小さくてもお子さんが納得するまでよく話し合い、理解できるわかりやすいお話をされて、接種するか、しないのか選択をしてください。今後の未来は、子供たちに託されています。

この新型コロナウイルス感染が、終息することを願ってやみません。

 


 

■ 執筆 ■
小岩 統子

こいわ とうこ
株式会社Central Medience
産業医ラボ.com専属保健師

臨床にてICU・内科・訪問看護を5年ほど経験したのち、
健康保険組合・企業などにて13年間産業保健師として活躍。
現在は、当運営会社 株式会社セントラルメディエンスに入社し、
産業医ラボ.comの専属保健師として活躍している。

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