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家事や介護など、大人が担う家族の世話を日常的に行う子ども「ヤングケアラー」とは?当社専属の保健師が解説します

家事や介護など、大人が担う家族の世話を日常的に行う子ども「ヤングケアラー」とは?当社専属の保健師が解説します

 

みなさん、ヤングケアラーという言葉を聞いたことがありますか?身の回りに家事や介護を日常的に負担していて遊びに行けない、宿題や自分の時間がとれないお子さんはいらっしゃいませんか?もしかしたらご自身も気付かないだけで該当しているかもしれません。今回のコラムでは、ヤングケアラーとはどのような子どもたちなのか、早期発見するためには?相談窓口のご紹介など、産業医ラボ.com専属の保健師がご紹介いたします。

 


 

■ヤングケアラーとは?

ヤングケアラーとは、「本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っていることにより、子ども自身がやりたいことができないなど、子ども自身の権利が守られていないと思われる子ども」のことをいいます。

 

ヤングケアラーの中には、学校に行きたくてもいけない、宿題をする時間がない、自分の時間が取れないなどの深刻な問題を抱えている子どももいます。

 

出典:厚生労働省 ヤングケアラーの実態に関する調査研究について
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000767891.pdf
出典:厚生労働省 ヤングケアラーの支援に関する令和4年度概算要求等について
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000831374.pdf

■早期発見するためには

・以前との様子の違いに少しでも気付くこと、小さな SOS に気付くこと

・不登校になっている子もいると思われるので、SOS を出せない子に気づき必要な相談支援につなげる

・お弁当を持ってこない、幼いきょうだいの送迎をする子どもを見かけたら困っていることはないか聞いてみる

・学校の先生やスクールカウンセラー(SC)がキーパーソンになる。子どもに声掛けや見守りを行い、気づきや早期発見を期待する。遅刻や欠席、忘れ物の裏にヤングケアラーの実態があることを知ってほしい

・「欠席、遅刻が多い」「表情が暗い」「宿題ができていない」等、子どもが本来やるべきこと、やらなくてはいけないことが「できていない」というサインが分かりやすく確認できる場である。学校はヤングケアラーである可能性に気づきやすい場であり、早期発見において学校の協力は欠かせない

・家庭でのお手伝いか、ヤングケアラーなのかの見極めを注視してほしい

・子どもの言動や日頃の日記等を通して子どもの思いに気づき、保護者に子どもの思いを伝える機会を持つ。保護者の思いもしっかりと受け止める

・子どもの変化を見のがさないこと。子ども、家庭とのコミュニケーションをとりながら、不審と思われることは校内で情報の共有をし、問題の早期発見と適切な対応ができる体勢を整えること

・食事面、衛生面、持ちものがそろっているか、校納金の滞納がないか等を注意深く見てもらい、気になる子どもには積極的に声をかけて状況を確認してほしい

・ヤングケアラーに限らず助けを求めている、求めたいが置かれている状況によりそれが言い出せない子ども達を発見することに努める

出典:厚生労働省 ヤングケアラーの実態に関する調査研究 報告書
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000767897.pdf
出典:文部科学省 【概要】ヤングケアラーの実態に関する調査研究のポイント
https://www.mext.go.jp/content/20210521-mxt_jidou02-000015177_00.pdf
出典:文部科学省 ヤングケアラーの実態に関する調査研究について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/mext_01458.html

 

■ヤングケアラーの相談窓口について

相談窓口や、SOSダイヤルなどその他相談先や情報検索サービス、ヤングケアラー当事者・元当事者同士の交流会、家族会などを厚生労働省でたくさんの窓口をご紹介しております。下記リンクからご確認ください。

ヤングケアラーについて

 

子供を育てる親世代も病気を持っていても就業できる両立支援の制度が充実し、子供たちが、安心して学習にいそしみ、自分の時間を楽しめる世の中になることを願います。

 


 

■ 執筆 ■
小岩 統子

こいわ とうこ
株式会社ヴェリタスジャパン
産業医ラボ.com専属保健師

臨床にてICU・内科・訪問看護を5年ほど経験したのち、
健康保険組合・企業などにて13年間産業保健師として活躍。
現在は、当運営会社 株式会社ヴェリタスジャパンに入社し、
産業医ラボ.comの専属保健師として活躍している。

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