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夏休みなどの長期休暇明けに多い「寝付けない」「起きられない」などの睡眠の悩み改善のための3つのポイントとは?

夏休みなどの長期休暇明けに多い「寝付けない」「起きられない」などの睡眠の悩み改善のための3つのポイントとは?

夏休みなどの長期休暇明けに多い「寝付けない」「起きられない」などの

睡眠の悩み改善のための3つのポイントとは?

 

お盆休みが終わりましたが、長期休暇が明けた際にいつもの時間に起きるのがつらい!なんて方は多いのではないでしょうか?今回のコラムでは、長期休暇後の睡眠に関してご紹介いたします。

 


 

睡眠相後退症候群かも?

長期休暇中はいつもより寝るのが遅くなったり、起きるのが遅くなったりすることがあると思いますが、休みが終わっても明け方まで眠れない、朝起きなければいけない時間に起きられないなんて場合は「睡眠相後退症候群」かもしれません。

睡眠相後退症候群とは、入眠困難と覚醒困難が慢性的に持続してしまうことで、社会的に望ましい時刻に入眠および覚醒することが慢性的に困難であり、多くの場合午前3時~6時のある一定の時刻になってやっと寝付くことができます。学校の試験などの大事なスケジュールがある時でも決められた時刻に起床することができず、なんとか無理をして起床したとしても午前中は眠気や頭痛・頭重感・食欲不振・易疲労感などの身体的不調のために勉学や仕事を行うことが困難な状態になります。

学生の中には、夜型の生活を続けているうちに、同様の睡眠・覚醒パターンになっている場合が見られますが、この場合は試験や遊びなどで、どうしても朝起床しなければならない時には起きることができるという点が異なっています。
睡眠相後退症候群の場合には、本人にとって非常に重要なスケジュールがある時でも起床することができず、その結果社会的不利益を受けることになります。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 睡眠相後退(前進)症候群
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-028.html

起床後に5分、太陽の光を浴びる

寝る時間が遅くなっている、朝起きられないという場合は体内時計をリセットするために、まずは起床後の5分間太陽の光を浴びましょう。
光の効果は体内時計を24時間に調節することにあります。ヒトの体内時計の周期は24時間より長めにできているため、長めの体内時計を毎日早めてあげないと、ずるずると生活が後ろにずれてしまいます。朝の光には後ろにずれる時計を早める作用があります。起床直後の光が最も効果的なので、起きたらまずカーテンを開けて自然の光を部屋の中に取り込むことが必要です。

厚生労働省 e-ヘルスネット 快眠と生活習慣
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-004.html

睡眠改善カウンセラーの竹田浩一さんに、寝不足な朝を迎えてしまった時に役立つ3つのポイントを以前配信した睡眠不足のコラムやラジオにてお話いただきましたのでご紹介します。

① 朝食を摂る
朝食を食べる事で胃腸などの消化器官が活動を始め体が温まり眠気が多少ですがやわらぎます。起床後、1時間以内に摂っていただくと効果が高いといわれています。

② 覚醒作用のあるカフェインを摂る
カフェインに含まれる覚醒効果は4時間程度持続し8時間ほどで体内から半減するといわれていますので、15時か16時頃までにはカフェイン摂取はやめ、それ以降はノンカフェイン飲料をオススメします。

③ 時には休憩も必要
元も子もない話ですが、寝不足を乗り越えるには寝て解消するしかないので、しっかりと寝るというのが一番です。

詳しくはこちらのコラムでご紹介していますのでぜひご覧ください。

今月は寝不足のピーク!?睡眠改善インストラクターが伝授、W杯観戦でもスッキリ朝を迎える方法とは? 

●ブルーライトのカットも効果的

夕方以降はブルーライトカットメガネをかけるとパソコンの眩しさから目を守るので、夜になるとメラトニンの分泌が増えてスムーズに眠りにつくことができます。人間の睡眠には「睡眠圧」という仕組みがあり、目覚めている限り脳脊髄液には、睡眠物質が溜まっていきます。この睡眠物質が溜まった状態を「睡眠圧が高まった」と言います。睡眠圧が高いほど、その後の睡眠はぐっすりと深くなります。
15時以降に昼寝や、うたた寝をしてしまうと睡眠圧が下がり、夜眠れなくなってしまうのでリラックスしたいのは分かりますが、ソファで横になったりする事は控えて夜グッスリ眠るとしっかりと疲れが取れて翌日のパフォーマンスが上がります。

 

まとめ

夏の暑い時期は、朝の涼しい時間帯に趣味やスポーツなど活動されるのも気持ちがいいですね。
なかなか体内時計を戻せない、生活に支障がでてきているという場合には、かかりつけ医や産業医、睡眠外来などで早めに相談してみてはいかがでしょうか?

 


 

■解説■
竹田浩一
(たけだこういち)

ムーンムーン株式会社代表取締役
日本睡眠改善協議会発行の睡眠改善インストラクターの資格を活用し、プロスポーツチーム、学校や企業などで睡眠講座を開催。
TBSマツコの知らない世界などのテレビや新聞雑誌などにも睡眠の専門家として多数出演。
NIKE、AIR JORDANのスニーカー収集とサッカーが趣味で、日曜早朝6:00から活動するFCモーニングを運営しプレーし朝活にも精力的。

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